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若手個人アニメクリエーター TalkAround!! セッション1:清水誠一郎×石田祐康×山元隼一(前半)


構成:梅田ひとみ、佐々木まどか、笹野正和、S.S
脚注:梅田ひとみ、山内泰
内容編集:山内泰

ドネルモが今秋開催しているまちづくり系トークイベントAOC2010、10月16日(土)はアニメーション監督吉浦康裕さん(『イヴの時間』etc)をゲストにお招きします。吉浦さんは、福岡在住時に個人制作のアニメクリエーターとして出発された後、現在は東京を拠点にアニメーション監督としてご活躍中です。

その関連プロジェクトとして、ドネルモでは、吉浦さんの後輩たちとも言うべき若手個人アニメクリエーターによるトークセッションを企画いたしました。コンペなどで学生時代の作品が高く評価された彼らは、これから、どんな方向を模索しているか。また、アニメ制作環境について、自分の住んでいるまちについて、どんな思いを抱いているのか。その他もろもろ、トークしていただきました!

 

なお今回の一連の企画は、福岡在住の学生ながら、コンペで高い評価を獲得、NHKやケミストリーのPVの仕事もこなす山元隼一さん(通称:ヤマゲン:『memory』etc)の多大なご協力の下、実現いたしました!

今回のトークセッションでは、

〈セッション1〉
清水誠一郎さん(『中学星』etc)
石田祐康さん(『フミコの告白』etc)
山元隼一さん(『memory』etc)

〈セッション2〉
大桃洋祐さん(『輝きの川』etc)
植草航さん(『向ヶ丘千里はただ見つめていたのだった』etc)
山元隼一さん(『memory』etc)

〈セッション3〉
今津良樹さん(『アトミックワールド』etc)
山元隼一さん(『memory』etc)

と、気鋭のクリエーターにご参加いただいております!

セッション1:清水誠一郎×石田祐康×山元隼一

トークセッション1は、シミズ×イシダ×ヤマゲン! 3人の作品を合わせたら、youtubeやニコ動etcでの総再生数が300万近い人気者たちによるトークです!

やはり作品は人を反映しているのか、渋い声ながらサービス精神旺盛で笑いに長けた清水さん(モテそう)、ほんわかとキュートな感じながら手堅い石田さん、そして細田守マニアにして冷静に自分のスタンスを見極める山元さん、それぞれの作風は三者三様ながら、トークの中からは、共通した問題意識が見え隠れします。

静岡の清水さん、京都の石田さん、そして福岡の山元さんとのTalkAroundはスカイプを用いて開催されました。トーク中は笑いの絶えなかった本セッション、早速どーぞ!

山元隼一:memory

清水誠一郎:中学星

石田祐康:フミコの告白

 

 

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『中学星』の作者:清水誠一郎とは何者か?

 

ドネルモ
それではみなさま、よろしくお願いいたします! 先ず最初に、みなさんのご紹介も兼ねて、お一人づつプロフィールをお伺いしたいな、と。 

では早速、清水さんのプロフィールからお聞きしましょう! 

清水
1984年4月30日生まれの牡牛座のO型なんですけど…愛知県出身で、愛知県で小中高と過ごして、大学で静岡県浜松市の大学に行って・・・って、あ、そんな生い立ちいらないですか?

ドネルモ
誕生日からきましたね(笑)。じゃあ、いつ頃からアニメに興味を持って、いつ頃から作ろうと思ったのか、とか・・・。

清水
アニメというか、映像を作ることに興味を持ったのが、高校生の頃ですね。大学のデザイン科のオープンキャンパスに行ったときに、先輩が作ったものを見せてもらう機会があって。

それまで映像って作り手が見えなかったんですけど、「これをこの人が作ったんだ」というのがすごくリアルに伝わってきたんです。アニメというよりは、モーショングラフィック的なPVみたいなものだったんですけど。

「うわーすげーこんなの作れんだ」と思って。それで、とにかく映像作りたいなあということで、映像作れそうで俺の成績でも入れそうな所に入りました。そこで映像とか、広告っぽいこととかグラフィックデザインとかやって、結局(大学)院までいって修了制作であの『中学星』を作って・・・って感じです。

ドネルモ
集大成でギャグやったんですね(笑)。

清水
(笑)でも結構真面目に考えてて。笑ってもらえるかどうかって、その作品が成功したか失敗したかわかりやすいな、と。笑えたらまあ上手くいったんだろうって、その手ごたえが欲しかったというか。

山元
アニメでも「すべては笑いのためなんだ!」って言ってるしね。

清水
それまで作っていたのは展示企画のPVとか広告とかみたいなものだったんだけど、それってちゃんと効果があったのかとか実際役に立ったのかとか、よくわからなかったんです。その点、笑いだったら分かりやすいしと思って。

石田
笑わせてもらいました(笑)

清水
人に見せるときはいつも緊張でわき汗がすごくてもう・・・。(一同笑)

山元
いやあ面白いよ。あと、笑いがデザインのオブラートで上手く包まれてる。基本的に自主制作のギャグアニメって、絵のクオリティが低くて笑えるっていうのが結構多いんです。でも清水君は、そこがだいぶ違っているからコンペにも入りやすいんだと思う。

石田
あ~、清水さんのは、ちゃんとテンポとか映像の流れとか、そういうので笑わせているんですね。

清水
言ってしまうと、もうテンポとか演出で誤魔化したんですけどね。ネタが全然思いつかなくて。

山元
(笑)でもさ、お笑い用語で言えば「天丼」っていうか、2回繰り返すやつあるじゃん。「残像か!」「現像か!」でかけたりとか・・・やっぱそういうのはすごいなって思う。

清水
無理やりですけどねー、あれも(笑)。あぁ、あえてこうやって客観的に分析されると、すげぇ恥ずかしい。(一同笑)




清水さん画像artist_photo.jpg清水誠一郎

1984.04.30 愛知県生まれ O型
あだ名はマイク。

代表作は【中学星 chu-gakusei.】

第15回学生CGコンテスト_優秀賞
第21回CGアニメコンテスト_入選
第13回国際ニコニコ映画祭_大賞・ユーザー賞etc…

大学から映像を作る事を覚え、CM的な映像をつくったりデザインを学んだり、広告企画とか展示会の企画をしたり、ライブ演出映像を撮影・制作したり、お笑いライブの企画を立ててコントや漫才等をしたりして学生時代を過ごし、その集約として中学星という映像作品を制作。

 現在は自動車会社のデザイン部で働きながら、次回作の構想を練りつつ密かに中学星の続編を制作中。

 「映像界のグミ(仮)」的作品を作るのが今のところの目標。

http://seiichiromike.petit.cc/

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ノリっぽいですけど、実は「論理」でつめてます!?

石田
作ってるときはもうノリで作ってたんですか?

清水
先に「4つの法則」って言ってるけど、フォーマット作って・・・。ノートでいうと先にグリッドを作って、その中に埋めていったみたいな、そういう感じなんですよね。

山元
相当「論理」で詰めてるよね。

清水
論理!・・・まあかっこよく言うとそうなんですけどね。(一同爆笑)

「論理で作りました!」って今度から言おう。でも、映像ってテンポがいいと見ていられるというか。一番大事なとこだなと思っています。

山元
僕とかは、絵とか割と描き込んだりとかモデリングをしたりするんですけど、そうじゃなくてやっぱりテンポや音と絵の組み合わせで、いくらでも見せられるんだっていう。そっちの方がコストパフォーマンスもいいし。

清水
絵がしょぼくても、テンポよければすげぇいいなっていうのはあります。

山元
あと、清水君VJやってるから。

石田
VJ?

山元
ビジュアルジョッキーのことだよね?

石田
え、ジョ、ジョッキーって・・・(一同笑)

山元
DJの映像版みたいな。

石田
え、そういうのもやってらっしゃるんですか!?

清水
いや、ほんとに趣味・・・「趣味は釣りです」みたいな感じのものなんですけど・・・(一同笑)。全然立派なものじゃなくて、ほんとに。

石田
ほぉぁ。それはまたいいですねぇ。

山元
(笑)だからそう、ビジュアルジョッキーやってるから、それでテンポがいいのかなっていろいろ考えているんですけど。

清水
どうだろう、関係しているかもしれない。見てきたもので気持ちのいい瞬間とかが、知らないうちに蓄積されてるんだろう、とは思うんですけど。

山元
VJって難しいんですよね。ライブ的にどんどん入れていかないといけないんで。ノリが悪かったらあれなんで。VJって基本的にアドリブ。ライブなんだよね。アニメーションって基本的に絵コンテで全部決めちゃうから。

石田
そうですよね~。基本的に、ちまちまと計画して作ったものを相手に見せるから。

清水
俺もそっち派なんだけど、どっちかっていうと。レンダリング派というか。

山元
レンダリング派(笑)

清水
ライブでやってくよりも、結構パッケージしたものが好きだから。

ドネルモ
モノクロに開き直っているのは、何か理由があるんですか?

清水
あー。色使うの苦手なんですよ。(一同爆笑)

山元
いや、でもそれでデザインってすごく大事だなって思った。削っていく行為ってデザインだよね。それと清水君、割とドラゴンボール好きだから・・・。

清水
ドラゴンボールね、あれはもうやりたくてやったって感じだから。

山元
うん(笑)。スクリーントーンないじゃん、ドラゴンボールって。基本、白黒の世界だから。そこからきてんのかなって俺は思ったんだけど。絵の部分もあるし、「なんだとぉ、殺しただとぉ」のシーン、あれもドラゴンボールからきてるのかなって。

清水
恥ずかしいですねぇ、なんか(笑)。ドラゴンボールのノリが好きなんですよね。べジータとかピッコロが調子に乗るときとか、うろたえるときとか結構楽しい。

 

中学星 完全版(その1)

清水さんの代表作。ペプシマンみたいな「阿部寛」たちの目くるめく中学星ライフ。ニコニコ動画だけでも、トータル100万回以上再生されている(予告編+本編+完全版etc)。ニコニコ動画ではコメントも面白く、ここでご紹介できないのが残念。

おしりがかわいい。とってもかわいい。

 

中学星 完全版(その2)

 

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「清水君、声がいいから!」

ドネルモ
清水さんは完全に一人制作なんですか?

清水
完全に一人ですね。

山元
声も清水誠一郎だもんね(笑)。『森の安藤』の谷口崇さんとか、『赤ずきんと健康』の井上涼さんとか、ギャグアニメは一人でやる方がいいと思う。「おまえ一人で何やってんだよ!」みたいな。

ドネルモ
なるほど。そういうツッコミができますね。

清水
結構、やり始めると面白かったです。基本的に一発録りで。

石田
一発録り!?

清水
一回目って結構面白いなと思って。下手に練習するとアレだなと思って。ナレーションがたど、たどたどしいのも(編集者註:ここでも噛んでた)、一応台本書いてたんですけど、見ずに喋って、わかんなくなったら見るみたいな。

石田
ほっはー。

ドネルモ
その辺の行き当たりばったり感は上手く作用していましたよね。

清水
でもほんとは、声も誰かに頼みたかったんですけど。どんなの作ろうかって悩む時間に割いてしまって、作る時間なくなって きてやべぇって。「ちゃんと映像作っても、笑えなかったら卒業させないからね。」っていう風に言われてたんで、もうゲロ吐きそうになりながら、やべぇどう しようって。(一同笑)

で、声も誰に頼むかってのもあって。頼んだら頼んだで、「もうちょっとこういう感じで。」とかそういうのが手間だなって。それなら自分でやった方が早いって思って。

山元
でも清水君声がいいから。

ドネルモ
そうそう声がいい。

清水
え!?そんなことないですよ。

石田
声が素敵。

清水
ほんとですか!?ニコ動のコメントで「声がマジ気持ち悪くて、聞くに堪えなくて見れない」ってのがあって。うわ、やべぇって。(一同爆笑)

山元
アイデンティティを否定するものはひどいよね(笑)。絵が下手いだったらまだ頑張ればいいけど、声がキモいって…(笑)。

清水
ですね。でもイチ素人がやったことの業というか、不快にさせてるって事実はあるんだなぁって。

山元
罪なんだ(笑)

清水
そうですねー。なるべく不快な思いさせたくないですからねー。 

ドネルモ
いやいや、完全にネタだと思いますよ(笑)。

 

 

 

『森の安藤』

谷口崇による個人制作アニメーション。youtubeの再生数だけでも100万を越える。国内外の様々なコンペティションで受賞し、四大国際アニメーションフェスティバルの一つであるザグレブアニメーションフェスティバルにノミネートされた。

なお谷口さんは、山元さんと同じく九州大学芸術工学部出身です!

 

 

『赤ずきんと健康』

井上涼による個人制作アニメーション。ニコニコ動画で70万回、youtubeでも35万回を越える再生数を記録している。

 

 

 

 

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10/10/06 18:36 | コメント(1) | トラックバック(0) このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーのはてなブックマーク数 Buzzurlへ追加このエントリーのBuzzurlブックマーク数 livedoorクリップへ追加このエントリーのlivedoorクリップ数 Yahoo!ブックマークへ追加人が登録 POOKMARK Airlinesへ追加 Saafへ追加 ニフティクリップへ追加 add to del.icio.us add to Digg add to Reddit

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コメント(1)

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