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若手個人アニメクリエーター TalkAround!! セッション2:大桃洋祐×植草航×山元隼一(後半:1/5)


大変長らくお待たせいたしました!

大好評の若手個人アニメクリエータートークアラウンド、セッション2「オオモモ×ウエクサ×ヤマゲン」後半をお届けいたします!!

セッション1の石田さん『フミコの告白』が優秀賞を獲得したことでも大きな話題となった平成22年度の文化庁メディア芸術祭ですが、トーカーの一人大桃さんは、審査委員会推薦作品に選出されたfarm musicの作者です。

また植草さんは、アート界で大きな話題となっているカオス*ラウンジに参加されています。

各方面で活躍される若手アニメクリエーター達によるセッション2、それではどうぞー。

 

フリーランスでやってける?-すげーよ青木さん

ドネルモ
では作品内容というよりも、制作環境のお話を聞きましょう。

セッション1で山元くんがアニメコンペを受賞した人には大きく分けて三つの道があると言ってました。

でも今の植草さんとか大桃さんの話をきくと、コンペをとったからと言って、レールが敷かれるわけではなくて、コンペをひとつの「きっかけ」としてどうふるまっていくか?が求められるようですね。

実際、アニメコンペ受賞者が自分が作りたいものを作っていきながら食べていけるシステムってあるんですか?

大桃
システムとしては恐らくないと思います。それが無いから、個人で制作する人は大変だって、特にアニメーション業界では言われますね。

でも個人制作で生計を立てられている人は実際にいるのも事実です。ただ、それがシステムとして成り立っているっていうわけでもないんだと思います。その人がその人のやり方でやって、たまたまなんとかなってるだけ。

山元
なるほど。作風によって変わるからね。

大桃
うん。そういう決まったシステムが無いうちは、個人制作のアニメーションがメジャーになることは難しいだろうなって思う。単純に学生の立場で考えての意見だけど、卒業後どうやっていくのか、道しるべがどこ探してもないっていう状態。

だから個人制作アニメーションを作り続けようとしている僕らみたいなのはやっぱり変わってるんですよ(笑)。もの好きというか。

山元
誰かしら前例というか、コンペでの優勝経験があって、その後も優秀な作品を作り続けられているって人がもっと出てくるといいよね。その人と作品がちゃんと評価されれば、学生やこれからアニメーションクリエーターを目指そうとする人に選択肢を示すことになる。そうなれば状況が少しは変わってくるかなと思うんですけど。

ドネルモ
コンペ受賞者でうまくいってる人って、ぶっちゃけどれくらいいらっしゃるんですか?

大桃
うーん、新海さんや吉浦さんは商業アニメーション側で成功してるけど、個人作家系だとやっぱり、先輩の青木純さんかな。成功例って言い方はすごい失礼かもしれないけど。他にはなかなか出ないよね。

植草
青木さんが少なからず「個人アニメーターはこうしなきゃいけないんだよ」っていうレールを敷いてくれてるような…そんな感じは若干あるんですけど。

山元
うん、敷いてくれてるのはいいけど、誰にでもできることじゃないね(笑)。

ドネルモ
具体的に青木さんはどういうことをされてるんですか?

山元
大学在学中からコンペにも作品をどんどん出していて、かつ仕事としてもたくさん手がけてますね。スマスマのブリッジアニメーションとか。今は豆腐姉妹っていうドラマのアニメーションとか作ってるよね。あだちん(※)とか。

大桃
第三者の目から見た野次馬的な意見なんですけど、青木さんのすばらしいところは、学生のしかも早い時期から仕事を受けて、それを継続的につなげていく能力だと思います。

細かいところだと飲み会には必ず顔を出す、とか。青木さん的には自然な感覚でやれてる事なのかもしれないんですけど、実際、僕からするとそれはすげぇ大変だなって、思うんですよ。

山元
うんうん、個人クリエーターってやっぱり自分の時間が一番大事だからさ。作業に一番時間を費やしたい。でもそれを維持しつつ営業とか飲み会にも行くっていうのは、すごいよね。

ドネルモ
つまり新海さんや吉浦さんみたいに商業ベースである程度成り立つ見込みがある場合は、営業活動を会社側がやってくれるわけですよね。だから制作に集中できる環境がある。でも青木さんの場合はどういうわけだか、クリエイティビティと個人の営業力が両立してるわけですね。

大桃
言ってみればセルフマネジメントってことだと僕は思うんです。

あと、青木さんの作品が商業でも活用しやすい部類のものだということが良い影響を生んでる。その人の作品のタイプ的に、商業でやれる作品とやりにくい作品とっていうのがあって。そればかりは個人の好き嫌いや嗜好とかに因るので、商業が合わない人は違う道を選んでいくしかない。

ドネルモ
作品の性質上商業でやれない人やセルフマネジメント能力に長けていない人にとって、他の道がほとんどないってことですね。

大桃
そうですね。システムがないっていうのは、そういうことなんです。



おまけ

 

あだちん

青木純さんが生み出した東京都足立区をPRするアニメーションシリーズと、その主人公の名前。ちょっと生意気だけどそこがかわいい。テーマ曲も青木純さんが作曲している。個人の作家性と商業のエンターテイメント性を両立しようという姿勢が伺える個性的で楽しいアニメ。

 

 

 

※お詫び

本記事において、事実と異なる記述が掲載されておりました。現在は正しい内容に修正しております。多くの方に誤解を招きましたこと、読者の皆様、関係者の皆様に心よりお詫び申し上げます。(2011年1月4日)

 

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11/01/01 00:24 | コメント(0) | トラックバック(0) このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーのはてなブックマーク数 Buzzurlへ追加このエントリーのBuzzurlブックマーク数 livedoorクリップへ追加このエントリーのlivedoorクリップ数 Yahoo!ブックマークへ追加人が登録 POOKMARK Airlinesへ追加 Saafへ追加 ニフティクリップへ追加 add to del.icio.us add to Digg add to Reddit

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