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若手個人アニメクリエーター TalkAround!! セッション3:今津良樹×山元隼一(5/6)


 

 

これからの制作スタイルについて

 

ドネルモ
さて話題をちょっとシビアなものに変えましょうか。CMやPVなどの映像コンテンツの制作費が減っている昨今の状況に対して、二人はどのように考えているのですか?

今津
今、僕は会社で働いているので、どうやって食べていくかといったことを考えてはいないんですが、ただ、これから仕事の中でアニメーションをやってきた自分に何ができるか、どういった立ち位置でいられるかを考えているという感じです。

なので、自主制作の作品をつくるということに限らず、たとえばWEBサイトのトップページの中でどういった動きをつけるか?とか、どんなアニメーションを入れるか?とか、広告の中で映像コンテンツを作る場合に自分が動きをつくれるから、そうしたところで自分はどう力を発揮できるかを考えています。

今は自分一人で作品をつくることは、正直あまり考えてないですね

山元
以前、今津君は一人でやることの危険性みたいなことを言っていたよね。アニメーションとかは一人で作っていくけど、グループワークをしたいから広告業とか選んだみたいなことを。

今津
ずっと一人で描いていると心が病んでいくし…

山元
わかります!病んでいくんですよ!!

今津
やばいよね(笑)。 ネガティブループに陥っていく。

山元
アニメーション制作をしているときは、何か脳内に余白があるんですよ。そこで何回も自分は駄目なやつなんだと考えてしまう。

今津
アニメーション制作の中では、嫌なことを永遠考える時間があるんですよね(笑)。

山元
飲み会とか断って一人で制作しなきゃいけないんですよ。ただ、断ったことの後悔とかしてしまう。だからグループワークとか大事だなあと思います。一人は病みますよ。

今津
「作家として」「仕事として」ということもあるけど、これからのアニメーションのかたち自体がどうなっていくかが興味深いよね。

山元
これからは電子書籍とかもありますしね。電子書籍はグラフィックデザインと映像の融合ですよね。絵本とか。

ドネルモ
ただやはりそうした方向になっていくと、仕事をしながら作っていく今津さんの制作ニーズにかなう状況になってきていますよね。作品のあり方も、短い時間にさっと見れたり、WEBデザインの中に導入されるアニメーションの動きになるのでしょうね。

今津
ただ、そういうふうになったときに、アニメーションが作れるからっていきなり自分がディレクターとしてできるかというとできないと思うんですよ。それに至るまでに自分の中で色んな段階を踏む必要があると思ってる。

そういうところで、簡単にでも自分のやりたい映像をアウトプットしていく必要はあると思います。それをやっておかないと、仕事で面白い表現を出すことは難しいのではないかなあ。やっぱり自分の中でこの表現は面白いのではないかと思ったら、まず自分でつくって、そこから仕事に応用していくという順序がいいのかなあと思います。


 

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ドネルモ
山元君はどう思いますか?これからの制作形態について。

山元
いまCMの予算削られているじゃないですか。広告に企業があまりお金出さない感じになって来てるし、どうしても制作費が少なくなってきてますよね。そうすると表現としてもバブリーなものとかは難しくなってきます。一方で携帯とかインタラクティブコンテンツとかのお金のあるところに流れて行くのは自然な流れかなぁと。

あとアニメーションも実写との融合とかまだ色々可能性があると思います。今まではCMやPVで経験をつんだ作家がそのまま実写映画の監督になったりするのがメジャーなルートだったわけだし、それをロールモデルにしてやっている人も多いと思うんですけど、そのルートが今断たれつつある気はします。

話は少しずれますが、今、深夜ドラマも以前と比べて減りましたよね。もともと深夜ドラマから出てきた映像作家多かったんですよ。まさに岩井俊二や堤幸彦といった作家が出てきた土壌があったけど今は難しくなってきた。携帯のドラマコンテンツとかが増えてきてるんでもしかしたらそれにとって変わるかもとは思っていますが、視聴者数が限られてくるのと尺も短いので物語を作るっていう経験値を積むってなると難しいかもですね。

あとは今はyoutubeのバイラルムービーとかかな。ナイキのCMやオリンパスヨーロッパのCMを制作しているKOO-KIさんがカンヌで賞を受賞して、100万回以上再生されてましたね。youtubeとかで口コミで広まった方がすごいとかいうことになっている。そんな時代になってきてる。

今津
例えば賞とかもらうことがなくても、自分がつくった作品がすごい再生回数があればそれ自体が媒体になってしまうので、小さなところに大きな可能性があると無責任に思ってしまうのです。大勢に見てもらうチャンスがあるし、面白いものをつくればそれだけ反応は返ってくるし、どうせならそこですごいことをやれば何か動くのではないかなと思います。

山元
まさに『フミコの告白』とかそうだったよね。

ドネルモ
石田さんの『フミコの告白』、文化庁メディア芸術祭優秀賞になりましたね!制作のあり方、配給のあり方も、大きな転換期にあるんですね。

 

 

 

堤幸彦

演出家。監督。高視聴率ドラマを連発。代表作に『ケイゾク』『TRICK』など。

 

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11/04/30 04:42 | コメント(0) | トラックバック(0) このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーのはてなブックマーク数 Buzzurlへ追加このエントリーのBuzzurlブックマーク数 livedoorクリップへ追加このエントリーのlivedoorクリップ数 Yahoo!ブックマークへ追加人が登録 POOKMARK Airlinesへ追加 Saafへ追加 ニフティクリップへ追加 add to del.icio.us add to Digg add to Reddit

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