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サロン・ド・ネルモvol. 1 『自分探しが終わらない――「意識の高い学生」からみる現代若者事情』フォトレポート


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2013年1月27日、第1回のサロン・ド・ネルモ『自分探しが終わらない――「意識の高い学生」からみる現代若者事情』を開催いたしました。

「サロン・ド・ネルモ」は月一回一つのテーマについて、放課後トークのようにゆる~く、時には熱く語り合うサロンです。第1回は「自分探し」「意識の高い学生」というキーワードを元に、若者の現状について語りました。 

 

写真1.JPG《冷泉荘2コ1多目的スペースにて。20名ほどのご来場をいただき、大盛況でした。》

 

今回は、ドネルモスタッフである森元(西南大4年)が執筆した卒業論文より話題を提供させていただきました。

「意識の高い学生」とは「(特にビジネスや国際などの分野で)社会参加に力を入れており、就職活動に強い学生」のことです。このような学生のありようは若者の「自分探し」のひとつのかたちであり、そこには現代社会の特徴があらわれています。

現代の就職活動(就活、シューカツ)には「自己分析」が不可欠であるとされています。学生は自己分析を通じて自分の強み、価値観、キャリアビジョンなどを把握し、他人にわかるかたちで表現しなければなりません。「意識の高い学生」は、このような現代式の就活に最適化して生まれました。就活をめぐる環境自体が「自分探し」を要請するものであるため、学生は、向上心を持ってさまざまな体験をしようとするような「意識の高さ」を持つようになるのです。

 

写真2.JPG《慣れないプレゼンで緊張のドネルモスタッフ森元》

 

一見すれば何も問題がないように思えますが、実はある落とし穴が存在します。それは、社会人となった彼らを待ち受ける運命です。新卒で入社した若者のうち3割が、3年以内に仕事を辞めているというデータがあります。これは、「就活の時点で、仕事に対する意識があまりに高くなりすぎている」ことの結果であると分析できます。つまり、希望していた業務と実際の業務とのギャップがあった場合、今の若者は(以前の若者に増して)強烈なフラストレーションを抱いてしまうのです(城繁幸『若者はなぜ3年で辞めるのか?』(光文社新書)参照)。

このように、若者の「自分探し」がかえって若者自身を苦しめる、という現象が現代社会では起こっているように思えます。

後半ではプレゼンをうけて、ゲスト講師の古賀徹先生をはじめとした会場の方々と、ざっくばらんに意見を交わしました。

 

サロン写真3.JPG《ゲスト講師にお呼びした古賀徹先生(右)》

 

まず古賀先生から、「意識の高い学生」の「意識」とは「自己意識」であるという指摘がされました。彼らはキャリア形成や社会参加に対して意識を高く持っていますが、それを経由・利用してセルフブランディングしている、といえます。

参加者の体験談から、実際に「意識の高い学生」をみたという話や、「就職活動中はフェイスブックで真面目な投稿をしていた人が、内定獲得後には一転して遊ぶようになった」という話も聞けました。

さらに、「意識の高い学生」は福岡にはあまりいないのでは? という疑問も聞かれました。あわせて、東京のほうがさまざまな人とのコミュニケーションの機会が多いということが指摘されました。

また、就活において「人間力」や「コミュニケーション力」が試されるのは、高度に発達した消費社会のなかで労働力商品としての魅力(自分の個性)をアピールしないと生き残れないからではないかという日本社会論にもなりました。

どうしたら「自分探し」は成功したといえるのか? という質問も出ました。これには、「自分探しをしている間に目の前のことに夢中になって、自分探しをしていること自体を忘れてしまうこと」だという意見が出ました。

 

サロン写真4.JPG《お菓子をつまみつつの語らい》

 

誰もが通る学生時代そして就職活動に関わるテーマだけあり、皆さんがそれぞれになんらかの言いたいことをお持ちでいらっしゃる様子でした。会場の方からも多数の声をいただき、良い会になったと思います。

ご来場くださった方々、ありがとうございました!


13/02/06 00:07 | コメント(0) | トラックバック(0) このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーのはてなブックマーク数 Buzzurlへ追加このエントリーのBuzzurlブックマーク数 livedoorクリップへ追加このエントリーのlivedoorクリップ数 Yahoo!ブックマークへ追加人が登録 POOKMARK Airlinesへ追加 Saafへ追加 ニフティクリップへ追加 add to del.icio.us add to Digg add to Reddit

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